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初ヒッチハイク! 屋久島行っちゃいましょう! ③ [ヒッチハイク]

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一時間ほど経った頃だろうか、
車が一台もないサービスエリアでひたすら立ち続ける僕たちの前に一台のバスが停まった。



ヒッチハイクにおいて、深夜のバスに乗れる可能性はかなり低い。

お金を払って乗る夜行バスがヒッチハイカ―を乗せることなんてまずない。
そんなことしては商売にならない(笑)



そのため、僕たちは早々からバスに乗ることなどあきらめていた。

バスから出てきたのは、何かのツアー帰りの一団のような方々で、
お世辞にもあまりきれいな格好とは言えないおじさんたちだった。


トイレ休憩で降りてきた彼らは、今時ヒッチハイクなんて珍しいと思ったのか、
声をかけてくれ、次第に話が弾んでいった。


すると、リーダー的なおじさんが、「お前ら寒いだろ? 一緒に乗ってけ!」
と言ってくださり、幸運にもバスに乗せてもらうことができた。
(ただし、車内では絶対にしゃべるな、という注意付き)



バスに乗った瞬間に思ったことは、乗せてもらって失礼だが「あれ? このバス異常に臭くね?」だった。

おそらくF君も思ったのだろう、目で何かを訴えてきていた。




しかし、彼らは九州の福岡まで行くこと、車内では寝られることと幸せな気持ちの方がはるかに大きく、
彼らに感謝しながら眠りについた。





目が覚めるとすでに外は明るくなっており、車内の様子もはっきりと分かった。


驚いたことに、彼らは何かのツアー帰りのおじさんたちではなかった。

夜中は暗くて分からなかったが、彼らは、いわゆるホームレスといわれる方々だった。


今までホームレスの方々と接する機会など全くなく、
こんなこと言っては本当に失礼だが、正直に言うと、臭くて怪しそうな人達だと思っていた。


しかし、夜が明けてから九州につくまで、色々なことを教えてもらったり、朝食を恵んでもらったりするうちに、
僕の中にあった偏見はすべて無くなった。


彼らは本当に仲間想いで、そのつながりはとても強い。

また、数に限りがある食料を僕たちにも分けてくれたりと、
とても優しい方々だった。


この時から思うようになったのだが、
彼らのように、僕たちが考えられないような辛い体験をしてきた人たちの方が、 「本当の優しさ」を持っているのではないだろうか。



彼らと過ごした時間は短かったが、かけがえのない経験ができた。


家を出発して一日も経っていないのに、普段の生活の三年分の経験ができたように感じた。



彼らとは九州の福岡で別れ、
古賀SAという九州でも大きなサービスエリアで寝袋をひき、
二人で7時間爆睡したのち、屋久島に向けて再び出発するのであった・・・



続く。



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